60年間ササニシキが
愛されてきた理由
刷毛じょうゆ 海苔弁山登り(東京・築地)
銀座SIXや首都圏の主要駅に店舗を展開し、東京駅で絶大な人気を誇るお弁当「刷毛じょうゆ海苔弁山登り」。そのお弁当には宮城県石巻産ササニシキが使用されています。
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Q.使用のきっかけは何ですか?
いろいろなお米を検討する中で、商品に一番合うお米としてササニシキを採用しました。弊社の海苔弁は、高級感ではなく、懐かしさを大事に商品開発していて、家庭で食べた海苔弁を再現することを意識しています。その時に、お米がどうあるべきかを考えると、ササニシキなら懐かしさを想起できると思いました。昔は、“東のササニシキ、西のコシヒカリ”と言われていたぐらい、お米と言えばササニシキというイメージは強かったですからね。
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Q.どこに魅力を感じていますか?
ササニシキはよくあっさりしていると言われますが、単にあっさりしているだけでなく、みずみずしさがある。醤油との相性もばっちりで、お米の香りが立ち過ぎないのが、良いですね。というのも、弊社の海苔弁は青のりが混ざった「青混ぜ」という海苔を使っているんですが、その海苔の香りを活かす意味でも、主張し過ぎないお米が適しているんです。
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Q.使い続ける理由を教えてください
ササニシキは作るのが難しいと言われていて、生産量は多くない。それでもプライドを持ってササニシキを作っている農家さんが「自分たちが食べたいお米」とおっしゃっていたんです。それは、消費者の方にも刺さるメッセージだと思いますし、希少性があるお米を使うことで商品に付加価値をつけることができる。使用する食材に語れるストーリーがあるのは、ササニシキを使う大事なポイントだと考えています。
海苔弁山登り(社長)・我妻義一さん
宮城県産「ひとめぼれ」は
外食・中食用のお米として
一番使われています
駒形どぜう(東京・浅草)
江戸の時代から200年にわたり愛されてきた、どじょう料理の専門店「駒形どぜう」が選んだお米は宮城県産ひとめぼれでした。
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Q.使用のきっかけは何ですか?
老舗の米問屋からの紹介で使っています。以前は、宮城のササニシキ使用していたんですが、平成5年の大冷害でササニシキの作付面積が減ったこともあり、ひとめぼれに変えたんです。
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Q.どこに魅力を感じていますか?
ひとめぼれは、お米自体に味があって、食べ応えがある。ふっくらした食感や甘みもあって、お米だけでも十分楽しめるところがいいですね。お米は食事の中で「脇役に近い主役」だと思うので、バランスが良く、多くの人に好まれるのは、やっぱりひとめぼれですね。また、安定して仕入れられるのもポイントです。
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Q.お客さまの反応はどうですか?
お客さまの中には、ひとめぼれの美味しさに感動して、「ご飯持って帰りたいので容器ください」とお持ち帰りになった方もいらっしゃいました。うちの店では、精米したてのお米を配達してもらっており1年を通して、新米のような味わいを提供できるような体制を整えています。
駒形どぜう七代目(社長)・渡辺隆史さん
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もちもちとした食感と、甘みの強さが特徴の新品種。しっかりとした粒感で、炊きたてはもちろん、冷めてもやわらかさが長続き。ご飯そのもののおいしさを楽しめる極良食味品種です。
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胚芽の大きさが通常の玄米の3倍あり、GABAやビタミンEなどの栄養成分がたっぷり。玄米特有のパサつきがなく、もっちりとした食感が楽しめます。浸水などの必要がなく、白米と同じように炊くことができるのも魅力のひとつです。
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粒が揃っており、水分量が多く、つやがあるのが特徴。また、香りが良く程よい甘みで、シンプルな惣菜と出会うとうまみが増します。冷めても食味は変わらず、一粒一粒おいしさのつまったお米です。