稲の成長期から開花期にあたる夏、昼は十分な日照に恵まれながらも夜は涼しいという寒暖の差を持つ宮城県。
稲にとっても消耗が少なく病害虫の発生も抑えられ、健全な生育を促す好条件。
同時に東北の夏は「やませ」の影響による冷害の危険とも紙一重。
しかしながら品種改良による寒さに強い稲の開発や栽培の管理技術の進歩が功を奏して、
堆肥使用による地力の向上、土質の改良が盛んになり循環型農業の発展と
良品質・良食味米の安定生産におおいに役立ちました。
江戸時代、仙台平野で米づくりを成功させ、昭和の時代には
ササニシキ、ひとめぼれをはじめとする良食味米を開発、栽培してきたみやぎの米づくり人たち。
稲の一株一株、米の一粒一粒に限りない情熱を注ぎ一意専心に稲作に
取り組んできた先人たちの情熱とたゆまぬ努力を受け継ぎ、
現状に満足することなく、あくなき探究心を失わず、手間を惜しまず
「正直に」「真心こめて」おいしいお米をつくり続けています。
JAグループ宮城では次の取り組みを行い、宮城米の安定生産と
高品質・良食味米生産のために日々努力を重ねています。
消費者の皆様に信頼される宮城米づくりをこれからも。
土づくりによる地力の増進を図るため、以下の項目に取り組んでいます。
やませの影響を受けやすい宮城県において、幼穂形成期や減数分裂期における低温障害を回避するため適期播種(4月下旬)並びに田植え(5月中旬)を推進し、豊凶の差がない安定生産に取り組んでおります。
水稲生育調査やカメムシすくいとり調査などを通じて病害虫発生状況を把握した適期防除を行っております。
刈り遅れによる品質低下を防ぐため、刈取り適期には迅速かつ広範に情報を流します。
適正な水分調製、胴割れ粒や異物混入のない1等米仕上げに取り組んでいます。
種子籾の取り扱いから、田植え・育成管理・収穫・乾燥調製・包装・出荷までのあらゆる過程で、異品朱種混入防止対策に努めております。
JA米の要件は上記3要件ですが、安全・安心への信頼性確保のため残留農薬検査及びDNA鑑定を実施し適合した米穀を出庫することとしています。
情報開示はインターネットで実施しています。アクセス先はJA全農みやぎホームページです。以下の情報を開示しています。
宮城県における水稲の品種育成は、昭和2年に宮城県農事試験場本番(岩沼市)で農林省水稲新品種育成指定試験事業として開始、その後農林省農事改良実験所(大崎市諏訪)、宮城県立農事試験場古川分場、古川農業試験場に引き継がれ実施されてきました。平成23年度で農林水産省して試験事業は廃止されましたが、県単独事業として継続されています。
この間、昭和38年に「ササニシキ」、平成3年に「ひとめぼれ」、平成9年に「まなむすめ」「蔵の華」、近年の「げんきまる」「東北194号」など数多くの品種を育成しています。
原料玄米は平成18年に竣工した最新鋭の設備をそなえた株式会社パールライス宮城で精米しています。株式会社パールライス宮城では徹底した品質管理のもと高度な技術で品質とおいしさを届けています。